お世話になります、野田でございます。
前回は「ポジション管理」のテクニックとして
「同値撤退」をお伝えしました。
「同値撤退」は上手く活用することができると
展開が思った通りにいかなかったポジションを
上手いこと±0に近い形で手仕舞いすることができます。
ただし、含み損が発生しているポジションを
無闇に放置することとは違います。
扱い方を間違えるとむやみに
含み損が大きくなる可能性もあります。
やはりフィールドの捉え方が
使いどころの肝になりますので
ラインからしっかりフィールドを把握できている場面で
活用することをおススメいたします。
さて、今回は引き続きライン分析の
重要なテクニックの1つとして
「分割決済」をお伝えいたします。
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FX会社の注文機能自体には
分割決済という機能は存在しません。
そのため保有しているポジションを
手動で分割決済する必要があります。
例えば、2万通貨ロングした後に
分割決済をしたい場合は
手動で注文画面から半分の1万通貨を
決済売りする形になります。
(成り行き注文で)
逆指値が使えるかどうかも
FX会社によって違うかもしれませんが
基本逆指値は使えない可能性があります。
少し不便かもしれませんが
この状況を避けるためには
本来2万通貨でエントリーする時に
1万通貨ずづエントリーして
別々のポジションとして
管理する必要があります。
こうすれば、1つ1つのポジションとして
逆指値注文を予約することできます。
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分割決済とは、名前の通りエントリーしたポジションを
一度で決済してしまうのではなく
《複数に分けて決済する》手段になります。
「エントリーしたら一回で
全決済してしまえばいいんじゃないの?」
と思うかもしれませんが
わざわざ分割で決済するのにも
やはり理由があります。
先に理由を挙げますが
以下のようになります。
・ゾーンをブレイクできるか判断しきれない
・含み益が減ってしまうと精神的にハラハラする
ラインからサポート・レジスタンスのゾーンを
や今の値動きのメインフィールドを捉えていても
どのゾーンが強いのか、弱いのか、など
ある程度の慣れがないと判断できないです。
(基本は日足、4H足などの上位足を優先する)
そこで、気になるゾーンまで到達してきたら
そこで一旦利益を確定させてしまうのも
リスク管理、ポジション管理の観点で有効な手段になります。
仮に、そのゾーンで価格が止められてしまい
折角含み益になっていたポジションが
元の価格まで戻ってきてしまう
または、エントリー価格より
さらに逆にいかれてしまい含み損になってしまう
このような状況になりますと
おそらくこう感じるはずです。
「あの時に利確しておけば良かった!!」
そして、上手くそこで利確できていたとしても
上記とは逆にそのまま続伸していった動きを見ると
「もっとホールドしておけば良かった!!」
と感じるはずです笑
これはトレードをしていれば
常に考えることでして
トレーダーあるあるなんですよね。
そして、そのような状況が起きると
当初あった含み益を基準値に考えだすので
その利益を求めて無理な
エントリーをしだしてしまいます。
大体こういうエントリーをすると、
損切りする羽目になるのがオチです!
この分割決済をおススメする理由は
最低限の利益を確保できるように
という部分もありますが
一旦利益を確保しておけば
その後元の価格に戻ってこようが
そのまま続伸していこうが
《気にならないように精神状態を保つため》
こういう精神面を考慮した理由も非常に大きいです。
トレードは、感情面と切っても離せない世界です。
しかし、機械のように淡々と
トレードすることはハッキリ言って至難です。
特に私自身は、感情がモロに出るタイプでしたので
感情面をどうコントロールしていくのか重視しています。
(今もそう)
トレードは、天井、底を当てるゲームなのではなく
「値動きを利用して稼ぐ」ことを目的にしています。
利益を一定のところで確保できてしまえば
後は上がろうが下がろうが
気にならないようにしてしまいましょう。
その方がある意味精神的にはベターです。
さて、分割決済の優位性がどのようにあるのか、
チャートを用意しましたので見てみましょう。
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PDFで一括にしたファイルは以下になります。
DLする際はこちらの方が便利です。
チャート図①~④
→ http://nodashiki-fx.info/cyfons/cf/ip3bbnz
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まずは、1枚目の全体図のチャートをご覧ください。
上記はドル円の日足になります。
レンジの局面に対して
赤枠で①~③の記載が入っています。
日足でトレンドが発生している時は
ほぼ一直線に近い形で続伸していくのに対し
レンジの局面は、上下で行ったり来たりしています。
一見日足でレンジの局面でも
1H足~4H足では十分な値動きになりますので
このレンジを取りに行けると
利幅が稼ぎやすくなります。
(勿論無理してエントリーしなくてOKです。)
ただし、1H足~4H足でも
押し目や戻し目が判断しづらいという点で
ラインも引きづらい時が多々あります。
ラインが引きづらい時は
サポート・レジスタンスゾーンが
判断しにくい局面になるので
こういう時こそ分割決済の活用どころです。
少し整理しますと
以下の様なイメージになります。
・日足でレンジ
・1H足~4H足では十分な利幅はある
・ただしゾーンが把握しにくい
(利幅が伸ばせるのか判断できない)
・そこで、分割決済で取れるところまで取りに行く
二枚目以降のチャートに先の日足のレンジ部分を
3つに分けてチャートが記載してあるので
自分だったら、どういうラインが引けるか
ゾーンはどう捉えられるか
などイメージしながらご覧くださいませ。
デモトレードの練習中はこのような
テクニックを何度も検証してみないと
「自分はどういう時に恐怖を感じるのか」
という感情面の推移が分かりません。
この感情面を考慮してこそのポジション管理法になります。
私がここまであまり、エントリーポイントや
利確、損切りなどについて
厳密に定義してお伝えしてきていないのも
上記のように感情面の部分が
人によって違うということからお伝えはしていません。
(先行期を捉えるエントリーが再優先である)
逆張り思考の私が普段している
エントリーの仕方、利確、損切り判断などは
順張りでトレンドフォローを重視している方とでは
同じことはできないと思います。
感情面の問題で、できる方、できない方と
結構分かれるかと思います。
例えばですが
トレンドがずっと上昇トレンド継続中の局面で
少しトレンドが一服して変化が
起きそうなタイミングであると判断できたとして
そこで逆張りのショートをエントリーしていっても
直ぐにトレンドは変化しません。
そのため、含み損を抱えている期間が
数日から1週間ほどあったとして
その期間で発生している含み損に
耐えられる資金と取引量のバランスで
エントリーできているのか
精神的に余裕を持って耐えられるのか
など人によってはできなかったりします。
上記のように、人によって目指している
トレードスタイルも微妙に違いがありますし
資金量と取引量のバランスの問題などで同じことはできません。
勿論最初は、トレンドフォローの
トレードを目指していただきたいので
ある程度エントリーポイントと
レバレッジのバランスなどは決まってきます。
ただ、やはり最低限でもダウ理論を元に
ラインを引く練習を繰り返していないと
知ったところでそもそものマップを
用意できない状態なので意味がないですよ!
今回は「分割決済」のポジション管理法を扱いましたが
「同値撤退」同様に負けないための
トレードを目指すのであれば非常に重要な内容になります!
(一回一回全力のトレードをしたいのであれば別ですが)
次回もこの二つを合わせた
ポジション管理法について扱いますね。
それでは、今回は以上となります。
ありがとうございました。